そろそろ1円で売られていたRRoDの初代XBOX360(B4J-00037)の分解手術でもやろうかとw
(↑AVケーブルを挿して確認しないとRRoD(3つ点灯)のチェックになりません。一応RRoDになって動かなくなったという理由で1円で売られていたので、AVケーブルを挿したら3つ点灯の筈w)
まずは上部に取り付けられて吸気口を減らしている邪魔なHDDを取り外します。
多分説明書(説明書は付属しませんでしたw)に記載されていると思いますが、スイッチを押しながらスライドさせると外せます。
上部のフタの6箇所に裏ツメがあるので、ツメを押してフタを取り外します。
まずは段差がある方に精密ドライバを挿し込んで
少し浮き上がったらマイナスドライバーで浮かせたままにします。
そして段差側にある穴からマイナスドライバーを挿し込んで、ツメを押します。
反対側も同様の手順でツメを押してフタを浮かせます。
残りの4つのツメは脇の吸気口から精密ドライバーを挿し込んでツメを押し込みます。
こんな感じに挿し込んでツメを押し込みます。
反対側も同様の手順でツメを押してフタを浮かせます。
最後に右端です。
ここも中央と同様に脇の吸気口から精密ドライバーを挿し込んでツメを押します。
ツメを押せば簡単に外れてくれます。
最後に反対側も同様にツメを押さなければなりませんが、
底ゴムの下にツメを押す為の穴が隠されています。
なので底ゴムを取り外してドライバーを挿し込みます。
はい上蓋が取れました。
続いて前面カバーです。
隙間から精密ドライバーを挿し込んでねじると
隙間が出来るのでマイナスドライバーを挿し込んでねじってツメを外します。
徐々にドライバーを上にズラして全て外します。
勿論反対側も同様にツメがあるので、反対側のツメも外します。
はい前面カバーが外れました。
封印シールが剥がされていません。
続いて、底蓋を外します。
上蓋と同様に脇の通気口に精密ドライバーを挿し込んでツメを押します。
反対側も同様にツメを外すのですが、今回は底ゴムの下に穴は隠されていません。
中央はいつも通りです。
左右のツメは、底ゴムの上の穴から精密ドライバーを挿し込んでツメを押し込みます。
はい、底蓋も外れました。
前面部分に戻り、封印シールを剥がします。
安心して下さい、XBOX360はもう修理サポートされていません。
なので心置きなく剥がして下さいw
前面には4つのツメが見える位置にあるので、簡単に外せます。
普通にマイナスドライバーを挿し込んで捻じれば外れます。
ツメを外したら、少し浮き上がらせてDVDドライブのスイッチを取り外します。
スイッチのツメを押したら
そのまま手前に引っ張ります。
はいスイッチが取れました。
ここからT-8とT-10のトルクスドライバーが必要になります。
ビット交換式のAC-6088Aならお手軽価格で揃います。
ただ、XBOX360の分解についてはPROMATE 精密ヘクスローブレンチ8p SHL-8の方がいいかと思います。
ちなみに、本当はSSTを使ってXBOX360の裏側の硬いツメを外すのですが、
そんなSSTは持っていないので強引にカバーを外します。
無くても大丈夫ですが、
9.5sqスピンナハンドルと4mmのコマとコマのアダプタがあると便利です。
こんな感じで使います。
付属のグリップと比較すると、長さがだいぶ短くなります。
カバーを強引に押し上げて、T10ネジを緩めます。
ある程度緩めたら指で緩めます。
T10ネジは6箇所あります。
奥の方を取り外すのがちょっと大変です。
ちなみにネジはかなり長くて、反対のカバー裏まで届いています。
このネジがDVDドライブとカバーを固定しています。
ちゃんと6本外したのを確認したら
先程外したネジ側が下になるように、XBOX360を反転させます。
反転させたら、そのままカバーを上に上げて、
中身をごっそり手前に引き抜きます。
てゆか・・・PS3に比べて面倒過ぎます!!
長ネジを外したので、DVDドライブはフリーの状態になっているので、持ち上げるだけで外れます。
・・・てゆかXBOX360ってブルーレイじゃなくてDVDだったのねw
まぁ実際2層7GBで十分だったので、逆にPS3が先走り過ぎただけみたいですけど。
DVDドライブの後ろの電源ケーブルとSATAケーブルを外します。
L型コネクタのSATAケーブルが結構硬い・・・
ケーブルを外したら、DVDドライブを取り外します。
てゆかこのレイアウト…エアフローが最悪ですね…
縦置きにしたら底側の吸気が出来なくなるので、上側からしか吸気出来ないのに…
HDDを取り付けたら上側の25%しか吸気面積がありません。
XBOX360は横置き専用マシンだったんですねw
PS3の時もそうでしたけど、吸気口が狭い又は少なさ過ぎて酸欠になる最悪のエアフローレイアウト…
せっかく電源ユニットを無くして外部アダプタを採用して余裕のあるレイアウトなのに、エアフローが殆ど考慮されていない設計ってw
だからPS3もXBOX360もGPUの爆熱を冷却しきれずハンダクラックで死亡(YLOD,RRoD)するんですねw
次は白い導風ダクトを外します。
導風ダクトの上にあるツメをマイナスドライバーで押して
導風ダクトを上に持ち上げると外れます。
次は冷却ファンを取り外します。
PS3みたいに吸気側のブロアファンじゃなくて、2連装排気ファンです。
ファンのタイプとしてはXBOX360の方が好きです。
てゆかCPUのヒートシンクと排気ファンの間に分解コンデンサが・・・かなりの熱風に晒される場所に高温に弱い電解コンデンサを配置する設計にしたエンジニアってw
普通に考えたら違う場所に配置するか、個体コンデンサを使うかにするのが普通じゃない?
この隙間に中途半端に2つだけ固体コンデンサがあるのも微妙w
PCのマザーボードだったら絶対にこんな所に電解コンデンサを配置しません、さすがよくハードが壊れるマイクロソフトですw
ファンの上部にツメが2つあります。
ツメを押すより、マイナスドライバーでフレームを下から押し上げた方が外し易いです。
ツメが外れたら、ファンの上側を手前に引くと外れます。
電源コネクタを外すのも忘れずに。
今度は前面の電源スイッチ基板を外します。
基盤前にあるカバーを外します。
カバー上にあるキャッチを外します。
これは簡単に外れます。
基盤の
T-8トルクスネジを3つ外します。
T-8トルクスドライバーで外します。
ケースをひっくり返し。
ケース裏の
T-8トルクスネジと
T-10トルクスネジを外します。
黒いネジはT-8で、
シルバーのネジはT-10です。
T-8ネジは全て外しますが、
T-10ネジは2箇所だけ残しておきます。
何故なら全部外すとマザーボードがそのまま落ちてしまうからです。
この2つのT-10トルクスネジを残しておきました。
残しておいたネジは、ケースを起こした状態で裏から外しました。
トルクスネジを外したら、マザーボードの前面側を起こしてケースから抜き取ります。
ようやくマザーボードが取り外せました。
中央の大きなヒートシンクは左側がCPU用で、右側がGPU用です。
爆熱GPUを使用している割にはヒートシンクが貧相ですw
マイナーチェンジ後はGPU用ヒートシンクが拡張されました。
マザーボードを反転させ、GPU側のヒートシンク(小さい方)を固定しているクランプを外します。
クランプ下にマイナスドライバーを挿し込んで、上に持ち上げます。
当たり前の事ですが、この時プリント基板上のパーツを損傷させないように気をつけます。
クランプが上手く外れない場合は、上側から精密ドライバーを挿し込んでクランプを持ち上げると外し易いです。
1箇所外れました。
1つ外れると、2つ目以降は簡単です。
3つ目以降を外す場合は、裏でヒートシンクを抑えながらでもいいのですが、
小さいヒートシンクなので落ちてしまっても多分大丈夫ですw
GPU側のヒートシンクが外れました。
次はCPU側のヒートシンク(大きい方)を外します。
やり方はGPUと同じです。
CPU側は落下する事は無いので、特に抑える必要はありません。
CPU側のヒートシンクが外れました。
CPU側はヒートシンク全体に熱が伝わる用に底部分に銅が使われてますね。
てゆか
グリスが完全に硬化してたので、肌クリーム程度では取れませんでした。
なのでスクレーパーの出番ですw
まさかスクレーパーでグリスを剥ぐとは思ってもいませんでしたw
硬化したグリスをある程度剥いだら、肌クリームを塗って…
肌クリームを拭き取ったらきれいになりました。
で、問題はこっちです。
GPUとCPU上部に殆どグリスが残っていません。
CPU側なんて無いに等しいです。
これじゃRRoDで死亡するのは当然です。
発売から10年以上経過している機種は、グリス硬化と熱伝導出来ていない状態になっている可能性が高いので、壊れていなくても分解してグリスの塗り直しをしておいた方が良さそうですね。
というかCPUやヒートシンクの中心にグリスが残っていなかったのは、ラインでグリスを塗る人が薄く伸ばして塗っていたからなんじゃ・・・だから世界中でRRoDが発生したんじゃ・・・
こちらはヒートシンクとは違ってスクレーパーは使えないので、
柔らかいプラスチックのヘラで地道に硬化したグリスを剥ぎました。
だいぶ綺麗になりました。
パソコン用に持っていたシリコングリスを使います。
パソコンのCPUの時と同様に、
チョコンと中央にグリスを盛ってそのままヒートシンクを取り付けます。
決してグリスをヘラ等で薄く伸ばして全体に広げてはイケマセン!!
このグリスはCPU/GPUの熱をヒートシンクに伝える為のものですから!!
シートシンクを取り付けたら、クランプを取り付けます。
取り付けは普通に押し込むだけです。
前面のスイッチ基板を取り付けて、
AVケーブルと電源ケーブルを取り付けます。
(HDDは別に取り付けなくても大丈夫です)
そして電源を入れて温めてハンダを溶かしてハンダクラックを直…
あれ!?
温めるどころか…普通にRRoDが直っちゃった…
もしかしてグリスを塗り直した事で、ヒートシンクからの圧力が増えてプリント基盤とCPU間のBGA接触不良が直ったのかもw
CPU/GPUのグリスを塗り直しただけで直っちゃったw
HDMI出力が無いので、コンポジット→HDMIコンバーターを使ってモニタに出力すると、
ちゃんと起動しました。
そして、
何故かアイドルマスターの画面が…何故っ!?
DVDドライブを開けてみたら、アイドルマスターのソフトが入ってましたw
前のオーナーが入れっぱなしでお店に売ったんでしょうね。
動作チェック用に映画のDVDを用意したのが無駄になりましたw
HDDの中身をチェックしてみたら、アイドルマスターのデータしかありませんでした。
前のオーナーはアイドルマスターだけの為にXBOX360を使っていたみたいです。
そんなに面白いの?
こういう日本のゲームはよく分からないので、タダでもやりませんけどw
とりあえずXBOX360がせっかく動いたので、XBOX360でしか出来ないソフトでも買ってみようと思いますw